材料力学に基づく筋トレ

有限要素法(FEM)を使って、バーベルを使う筋トレ「デッドリフト」の負荷を計算しよう!

zairiki
材料力学に基づく筋トレ
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デッドリフトは、床に置いたバーベルを持ち上げながら姿勢が大きく変化する筋トレです。今回は有限要素法(FEM)を使ってバーベルの重量と自重による負荷が作用する状態を計算し、バーベルを持ち上げる4つの姿勢ごとに身体にかかる負荷を計算しました。

この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。

比較する4つの姿勢

デッドリフトの4つの姿勢を横から見たシルエット比較スライド。左から姿勢①バーベルが床から浮いた直後(最も前傾)、姿勢②③徐々に立ち上がる中間姿勢、姿勢④立ち上がった姿勢(最も直立)を並べて示す。
デッドリフト中の4つの姿勢。姿勢①が最も前傾、姿勢④が直立に近い。

評価するのは、バーベルが床から浮いた直後の姿勢①、徐々に立ち上がる姿勢②・③、立ち上がった姿勢④の4段階です。バーベルの重量は体重と同じ70 kgとします。

筋トレの負荷を表す指標として最大主応力(最も引張る方向の応力)を使います。姿勢を保持するには筋肉が縮んで引張の負荷に対抗する必要があるため、引張り方向の応力が大きいほど筋肉の負荷(=筋トレ効果)が大きいと評価します。

有限要素法による部位別の応力比較

デッドリフト4姿勢の各部位(背中・腰・太もも裏・肩・二の腕)の最大主応力をまとめた比較スライド。背中・腰・太もも裏は姿勢①②で応力が大きく、肩・二の腕は姿勢③④で応力が大きいことを示す。
4つの姿勢における各部位の最大主応力の比較。姿勢によって負荷がかかる部位が大きく変わる。

各部位の応力は姿勢によって以下のように変化します。

部位姿勢① 最前傾姿勢②姿勢③姿勢④ 直立大きい姿勢
①②
背中①②
太もも裏①②
肩・二の腕③④

まとめ

今回のまとめ。デッドリフト中の姿勢によって負荷がかかる部位が変わる。
  • 背中・腰・太もも裏の負荷は、バーベルを持ち上げ始めの姿勢①・②で最大。上半身の傾き角度が大きいほど負荷が大きく(cosθに比例)、立ち上がると減少。
  • どの姿勢でも腰の負荷は背中より大きい。腰が上半身の根本(上半身を片持ち梁と考えたときの固定端)に近いため。
  • 肩・二の腕の負荷は、立ち上がった姿勢③・④で大きい。バーベルが肩より前に出ることで腕に曲げ変形が生じるため。

YouTube動画でより詳細に説明しています。ぜひご覧ください。

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