形状最適化【材料力学用語辞典】

zairiki

材料力学用語辞典では、材料力学で出てくる専門用語を分かりやすく紹介しています。今回の用語は「形状最適化」です。

この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。

https://youtu.be/-A0dc8M7x-M

形状最適化とは、構造物の最も望ましい形状を求める手法です。飛行機・自動車・橋など、優れた機械や建築物は無駄のない合理的な形状をしています。複雑な問題では直感だけでは理想形状を求めることができないため、形状を数学の問題と捉えて体系的に最適形状を求めます。

形状最適化の定義と種類

形状最適化では、目的関数・制約条件・設計変数の3つを定義することで問題を設定します。

  • 目的関数:最適化の目的を表す関数。重量の最小化、応力の最小化、剛性の最大化など、問題に応じて設定する
  • 制約条件:最適化の際に守る条件。応力が降伏応力を超えない、材料の使用量が一定範囲以内、製造できる形状(金型から抜ける)など
  • 設計変数:変更できる対象。変更できる寸法の範囲、形状の自由度、穴の有無など

形状最適化の種類は大きく3つに分類されます。①寸法などのパラメータを変更するケース、②形状を自由に変更するケース、③穴の配置など幾何学的位相(トポロジー)を変更するケースです。トポロジーまで変更できる「位相最適化(トポロジー最適化)」では、予想外の形状が最適解として得られることもあります。

形状最適化の手法

形状最適化は、有限要素法(FEM)と組み合わせることが一般的です。FEMの結果を基に形状変更して、その結果をまたFEMで計算するといった手順を繰り返すことで最適形状を求めます。

最適化の手法には、目的関数の勾配(微分値)を用いる勾配法と、用いない非勾配法があり、勾配法には共約勾配法など、非勾配法には遺伝的アルゴリズムなどがあります。勾配法は、収束速度や計算効率が良いですが、ノイズの影響を受けやすく、局所解に収束しやすいです。非勾配法は、計算効率は悪いですが、ノイズ耐性や局所解からの脱出に優れます。それぞれの方法の特徴を理解して選択してください。両者を組み合わせて用いることも有効です。

まとめ

形状最適化 まとめ
  • 構造物の最も望ましい形状を求める手法が形状最適化。最適化問題では、目的関数制約条件設計変数を定義する。
  • 形状最適化問題には、パラメータを変更、形状を自由に変更、幾何学的位相(穴配置など)を変更する問題がある。
  • 最適化手法には勾配法非勾配法がある。勾配法は、収束速度や計算効率が良いが、ノイズの影響を受けやすく、局所解に収束しやすい。非勾配法は、局所解を避け易いが、計算効率が悪い。問題に合わせて手法を選択したり、組み合わせて解く。
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