ボルト締結部のワッシャー(座金)【材料力学用語辞典】
- 材料力学を勉強している人、材料力学を使っている人向け
- 材料力学に出てくる専門用語を理解しよう!
材料力学用語辞典では、材料力学で出てくる専門用語を分かりやすく紹介しています。今回の用語は「ボルト締結部のワッシャー(座金)」です。
この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。
ワッシャー(座金)の効果

ワッシャー(座金)は、ボルトやナットと被締結体の間に配置されるドーナツ状の板状部品です。平らな座金を平座金といいます。
ワッシャーを設けると、被締結体との接触面積が増加し、軸力が同じであれば面圧が低下します。面圧が低下すると、接触部のなじみ(微細な凸部が使用中に潰れる現象)や被締結体の凹みが抑えられます。そのため、ワッシャーには回転を伴わずに軸力が低下する「回転以外のゆるみ」を防ぐ効果があります。
また、ワッシャーで接触面積を確保すると、被締結体の面圧を増やさずにボルトの軸力を増加できます。軸力が大きいと摩擦力が増加して、繰り返しのせん断力などによる「回転によるゆるみ」を防ぎやすくなります。ワッシャーの効果は、被締結体が柔らかい場合に特に発揮されます。

スプリングワッシャーの効果と課題

スプリングワッシャー(ばね座金)は、一部が切れてばね形状になったワッシャーです。締め付け時にばねを押し縮めるように装着し、平らになった状態で使用します。
スプリングワッシャーの最大の効果は、ゆるみが生じても軸力が残ることです。通常のワッシャーでは、なじみなどでわずかな変位が生じるだけで軸力が大きく低下します。一方、スプリングワッシャーはばねとしての変形代があるので、ゆるみが生じてもある程度の軸力を保持できます。ただし、ばね力で確保できる軸力は小さく、締結部として本来必要な軸力が確保されない場合があります。また、ばね形状に由来して被締結体の面圧がばらつきやすく、表面に傷がつきやすいという課題もあります。さらに、せん断力が作用するときにワッシャー端部を支点にして動いてしまい、かえってゆるみの原因になることもあります。

まとめ

- ワッシャー(座金)はボルトやナットと被締結体の間に配置される。被締結体との接触面積を増加させ、面圧を低減する効果がある。
- ワッシャーは、面圧を低減することで、接触部のなじみや凹みを防止して回転以外のゆるみを防ぐことができる。また、面圧を増やさずに軸力を増加させることもできる。被締結体が柔らかいときに特に有効。
- スプリングワッシャー(ばね座金)は、ゆるみが生じても軸力が残る効果があるが、確保できる軸力は小さく、使い方によっては表面の傷や緩みの原因になることがある。
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