自宅で実験する材料力学

自宅にある道具だけで絹ごし豆腐と木綿豆腐の強度を測定して比較しよう!

zairiki
自宅で実験する材料力学
  • 材料力学の実験をして、物の変形や破壊を体感したい人向け
  • 自宅で材料力学を体感しよう!夏休みの自由研究にもお勧め!

今回は、前回考案した自宅にある道具だけで豆腐の曲げ強度を測定する方法を用いて、絹ごし豆腐と木綿豆腐の強度を比較します。また、試験後の破断面を観察して、2種類の豆腐の構造の違いが強度に与える影響を考察します。

この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。

1. 絹ごし豆腐と木綿豆腐の強度測定

近所のスーパーで購入した同一銘柄の絹ごし豆腐と木綿豆腐を各6回試験しました。前回考案した試験方法を用いて、短冊状に切った豆腐をまな板の端からはみ出させて自重で折り、はみ出した長さLと高さHから強度σmaxを計算します。試験結果は以下の通りです。

  • 絹ごし豆腐:強度の平均値 3.42 kPa
  • 木綿豆腐:強度の平均値 3.72 kPa

平均値では木綿豆腐の方が大きいものの、差はわずか9%でした。各6個の測定値を比べると絹ごしと木綿でばらつきが重なっており、強度の違いは小さい結果となりました。

「強度の比較」グラフ。縦軸:豆腐の強度(kPa)、横軸:絹ごしと木綿の2群。絹ごし豆腐(青)の測定値6点と平均値3.42 kPa、木綿豆腐(緑)の測定値6点と平均値3.72 kPaをプロット。右上のピンクの吹き出しに「木綿豆腐の強度(平均値)は絹ごし豆腐より9%大」と記載。
絹ごし豆腐と木綿豆腐の強度比較。木綿の平均値が9%大きいが、違いは小さい。

2. 破断面の観察

試験後の破断面を観察すると、2種類の豆腐で見た目が大きく異なります。

  • 絹ごし豆腐:破断面が平滑。応力と垂直な方向へ直線的に破壊。
  • 木綿豆腐:破断面に凸凹が多く、複数の穴が見られる。製造時に一度崩してから押し固めるため内部に穴ができ、き裂がその穴を繋ぐように曲がりながら進展。

木綿豆腐は製造時に押し固められ、内部に穴が多くできます。そのため、「押し固めたことによる強度向上」と「穴による強度低下」が打ち消し合い、穴のない絹ごし豆腐との強度差が小さくなったと考えられます。

「破壊方向や破面の確認」スライド。左:絹ごし豆腐の破断面写真——「平滑」のラベルが付き、表面がなめらか。右:木綿豆腐の破断面写真——「凸凹多」「穴(複数箇所)」のラベルが付き、表面が粗く複数の穴が見える。
絹ごし豆腐(左)と木綿豆腐(右)の破断面。絹ごしは平滑で、木綿は凹凸が多く複数の穴が観察される。

結論

今回の結論。木綿豆腐と木綿豆腐の強度差は小さい。押し固めたことによる強度向上と穴による強度低下が相殺した結果と考えられる。
  • 自宅にある道具だけで絹ごし豆腐と木綿豆腐の強度を測定した結果、絹ごし豆腐の強度は平均3.42 kPa、木綿豆腐は平均3.72 kPaであった。強度の違いは小さい。
  • 試験後の破断面を観察すると、絹ごし豆腐の破断面は平滑で、木綿豆腐の破断面は凹凸が多く穴が多いという違いが見られた。
  • 木綿豆腐は「押し固めたことによる強度向上」と「穴による強度低下」が相殺し、絹ごし豆腐との強度差が小さくなったと考えられる。

YouTube動画でより詳細に説明しています。ぜひご覧ください。

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