自宅で実験する材料力学

100円ショップのグッズでできるスパゲッティの曲げ強度試験

zairiki
自宅で実験する材料力学
  • 材料力学の実験をして、物の変形や破壊を体感したい人向け
  • 自宅で材料力学を体感しよう!夏休みの自由研究にもお勧め!

前回の動画では、ミニ四駆などを使った4点曲げ試験装置でスパゲッティの曲げ強度を測定しました。今回は、100円ショップで購入できる道具だけを使ったもっと簡単な3点曲げ試験の方法を紹介します。

この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。

試験の方法

100円ショップで購入したプラスチックケース(下治具)とL字型の小さい板(上治具)、台所のキッチンスケールの3点セットを示すスライド。「これら3つの物があれば試験ができます」と記載。
必要な道具は3つだけ。プラスチックケース(下治具)・小さい板(上治具)・キッチンスケールはすべて100円ショップまたは台所で入手可能。

考案した試験方法はシンプルです。キッチンスケールの上にプラスチックケースを置き、スパゲッティを1本渡して板をスパゲッティの中央に当て、手で少しずつ押し込みます。破壊したときにキッチンスケールに表示される荷重を記録すれば測定完了です。

  • プラスチックケース(下治具):硬くて変形しないもの、長方形が望ましい
  • 小さい板(上治具):今回はL字型の板を用いたが、平らであればL字型ある必要なし
  • キッチンスケール:荷重測定に使用

位置決めは目視で行います。長方形ケースの長手・短手それぞれでスパンを変えた2条件の試験ができます。

試験結果

スパゲッティの曲げ強度(MPa)を縦軸にした棒グラフ。長手方向(スパン147mm)と短手方向(スパン102mm)の各3回の試験結果を示す。長手平均30.9 MPa、短手平均32.6 MPa。
長手方向(スパン147mm)と短手方向(スパン102mm)の曲げ強度測定結果。スパンが異なっても強度値はほぼ同じ。

測定対象は日清製粉のスパゲッティ(直径1.6mmのマ・マー)です。長手方向(スパン147mm)と短手方向(スパン102mm)の2条件で各3回試験しました。

  • 長手方向(147mm):平均強度 30.9 MPa
  • 短手方向(102mm):平均強度 32.6 MPa

2条件の平均値の差は約5%で、スパンが異なっても強度はほぼ一致しました。これは材料の強度は試験スパンには依存せず、材料で決まる値であることを示しています。(スパンが変わると破壊荷重は変わりますが、そこから計算される材料強度は変わりません。)

また、スパゲッティの強度(約30〜33 MPa)は、ポリウレタンやセルロースアセテートなど低強度の樹脂と同程度であることを確認できました。

まとめ

今回のまとめ。材料強度はスパンによらず、スパゲッティの強度は低強度の樹脂と同程度であることを確認。
  • 100円ショップで買えるプラスチックケースと小さい板を用いて、スパゲッティの曲げ強度を測定する方法を考案。
  • スパン147mmと102mmの2条件で試験した結果、強度の平均値は30.9 MPaと32.6 MPaで差は5%程度と小さく、材料強度はスパンに依存しないことを確認。
  • スパゲッティの強度はポリウレタンやセルロースアセテートなど低強度樹脂と同程度(約30〜33 MPa)。

YouTube動画でより詳細に説明しています。ぜひご覧ください。

再生できない方はこちらからどうぞ

関連する内容

自宅で実験する材料力学のシリーズ

材料力学の教室

材料力学用語辞典

身近な材料力学

HOME

ABOUT ME
生活に役立つ材料力学
生活に役立つ材料力学
材料力学分野の仕事に20年以上従事する博士(工学)が運営しています。
2022年にYoutubeチャンネルを開始し、動画数が増えてきたので探しやすくするために本サイトを開設しました。
ここで紹介する動画以外にもYoutubeには多くの動画が有るので、ぜひチャンネル登録もお願いします。
記事URLをコピーしました