連成解析【材料力学用語辞典】
- 材料力学を勉強している人、材料力学を使っている人向け
- 材料力学に出てくる専門用語を理解しよう!
材料力学用語辞典では、材料力学で出てくる専門用語を分かりやすく紹介しています。今回の用語は「連成解析」です。
この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。
連成解析とは


有限要素法(FEM)では、伝熱・構造・流体・電流・磁場・音響など複数の物理現象を組み合わせて解析することができます。このような解析を連成解析(またはマルチフィジックス解析)といいます。
連成解析には、現象の影響が1方向のみの片方向連成と、相互に影響しあう双方向連成があります。片方向連成では、物理現象1が物理現象2に影響しますが、現象2は現象1に影響しないものとして扱います。例えば、変形による温度変化がない条件の熱変形解析では、伝熱解析で温度分布を求め(現象1)、その結果を用いて構造解析(現象2)を行う片方向連成で解析できます。双方向連成では、現象1と現象2が互いに影響し合います。例えば、ヒーターとの距離が温度分布に影響する熱変形解析では、変形すると温度分布が変わる(現象2→現象1)ため、双方向連成で解析します。
双方向連成の解き方(弱連成・強連成)

双方向連成を解く方法には弱連成と強連成の2種類があります。弱連成は各現象の行列式を別々に解き、境界条件を互いに受け渡しながら反復する方法です。行列式が小さいため計算効率が良い反面、精度は強連成より低くなります。強連成は複数の現象を1つの大きな行列式にまとめて一度に解く方法で、精度は高いですが行列式が大きくなるため計算コストが増加します。
連成解析を行うには複数の物理現象に関する知識が必要です。いきなり全ての現象を連成させるよりも、徐々に扱う現象を増やす方が計算の収束確認や結果解釈がしやすく、結果的に短時間で計算できることもあります。
まとめ

- 複数の物理現象が相互に影響する現象の解析を連成解析(マルチフィジックス解析)という。
- 連成解析には、現象が1方向にしか影響しない片方向連成と、相互に影響する双方向連成がある。解く方法は、現象毎に解く弱連成と、1つの行列式を作って解く強連成がある。
- 連成解析には様々な現象の知識が必要。計算の収束や結果解釈の点から、いきなり全現象を解析するより徐々に増やした方が良いケースが多い。
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