疲労試験【材料力学用語辞典】
- 材料力学を勉強している人、材料力学を使っている人向け
- 材料力学に出てくる専門用語を理解しよう!
材料力学用語辞典では、材料力学で出てくる専門用語を分かりやすく紹介しています。今回の用語は「疲労試験」です。
この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。
疲労試験の種類

疲労試験とは、静的強度より小さい繰り返し負荷を与えて疲労強度を測定する試験です。一口に疲労試験といっても、試験対象・試験環境・制御方法・負荷形式・負荷条件などによって様々な種類があります。
試験対象は、材料単体の疲労強度を知りたい場合は材料試験片、実製品の疲労寿命を評価したい場合は実機や実機から切り出した試験片を使います。試験環境は、温度・雰囲気・水分・酸素など疲労強度に影響する因子を制御して、評価したい使用環境を再現します。負荷形式には引張圧縮・平板曲げ・ねじり・回転曲げなどがあり、評価したい応力状態に合わせて選択します。負荷の波形・最大値・最小値・周波数なども疲労強度に影響するため、評価したい負荷条件を選択します。
制御方法の違い

制御方法は大きく荷重制御と変位制御に分かれます。荷重制御では最大・最小荷重を一定に保つため、試験中にき裂が入って剛性が低下すると変位が大きくなります。変位が急激に大きくなって暴走することがあるので注意が必要です。変位制御では最大・最小変位を一定に保つため、き裂が入って剛性が低下すると荷重が小さくなります。
疲労試験では測定ばらつきが大きい点に注意が必要です。同じ応力振幅でも破断までの繰り返し数が桁で変わることもあります。材料のミクロな組織は均一ではなく、最も弱い箇所の強度が全体の強度を決めるためです。試験時間にも注意が必要で、疲労限度を求めるための107回の試験を1 Hzで実施すると約4ヶ月かかります。周波数を上げると発熱による温度上昇が生じることもあるため、試験条件の適正化が重要です。
まとめ

- 疲労試験は、試験対象・試験環境・制御方法・負荷方式・負荷条件などで様々な種類がある。
- 必要な試験データ、使える費用や期間をよく考えて、合致する試験方法を選択することが重要。
- 疲労試験は、同じ条件でも測定ばらつきが大きい。必要な精度のデータを効率よく取得する工夫が必要。
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