材料力学用語辞典

すべり変形【材料力学用語辞典】

zairiki
材料力学用語辞典
  • 材料力学を勉強している人、材料力学を使っている人向け
  • 材料力学に出てくる専門用語を理解しよう!

材料力学用語辞典では、材料力学で出てくる専門用語を分かりやすく紹介しています。今回の用語は「すべり変形」です。

この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。

すべり変形とは

「すべり変形」と題したスライド。左側に引張荷重を受ける金属試験片が示されており、ピンク色のすべり面と紫色のすべり方向が矢印でラベルされている。右側に金属結晶の原子配置の拡大図があり、青い破線がすべり面に沿った原子配置のズレ(すべり変形)を示している。
すべり変形の概念。特定のすべり面に沿ってすべり方向に原子配置がズレるすべり変形が生じる。

金属結晶は原子が規則的に配置されています。外力が小さい段階では原子間距離が変化するだけで原子の並びは変わらない弾性変形が生じます。ですが、限界を超えると特定の面に沿って原子の配置がズレる変形が起こります。これがすべり変形です。

ズレる面をすべり面、ズレる方向をすべり方向と呼びます。すべり変形が生じると材料表面にすべり線やすべり帯が現れ、電子顕微鏡などで観察できます。

すべり面とすべり方向の決まり方

「すべり面やすべり方向の決まり方」と題したスライド。左側に引張荷重を受ける試験片とすべり面・すべり方向の模式図が示されている。中央に面心立方(FCC)結晶のすべり面(ピンク色の三角形)とすべり方向(紫矢印)、右側に体心立方(BCC)結晶のすべり面(ピンク色)とすべり方向が示されている。それぞれ異なるすべり面を持つことが視覚的に示されている。
面心立方(FCC)結晶と体心立方(BCC)結晶ではすべり面やすべり方向が異なる。

すべり面やすべり方向は、結晶の原子配置(結晶構造)と作用する力の向きで決まります。面心立方(FCC)結晶や体心立方(BCC)結晶の様に、結晶構造によってそれぞれ異なるすべり面やすべり方向を持ち、材料の降伏応力や塑性変形に大きく寄与します。

まとめ

「まとめ」と題したスライド。①金属結晶は原子が規則的に配置され弾性変形では原子間距離が変化し限界を超えると原子配置がズレる塑性変形となること、②原子配置がズレる変形が「すべり変形」でズレる面が「すべり面」・ズレる方向が「すべり方向」でありすべり変形によって表面に生じるすべり線やすべり帯は電子顕微鏡などで観察可能なこと、③すべり面やすべり方向は原子配置や作用する力の向きなどで決まり降伏応力や塑性変形の挙動に大きく寄与すること、の3点が記載されている。
すべり変形のまとめ。
  • 金属結晶は原子が規則的に配置され、弾性変形では原子間距離が変化する。限界を超えて原子の配置がズレる変形が塑性変形
  • 原子配置がズレる変形が「すべり変形」で、ズレる面が「すべり面」、ズレる方向が「すべり方向」。すべり線やすべり帯は電子顕微鏡などで観察可能。
  • すべり面やすべり方向は原子配置や作用する力の向きなどで決まり、降伏応力や塑性変形の挙動に大きく寄与。

YouTube動画でより詳細に説明しています。ぜひご覧ください。

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