マイナー則(線形累積損傷則)とは?負荷の大きさが変化するときの疲労寿命を求める方法です!

zairiki
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応力振幅が一定の場合は、S-N曲線を使って破断までの繰り返し回数(疲労寿命)を直接求めることができます。しかし実際の製品では負荷の大きさが変化することが多く、複数の応力振幅が混在します。このような変動荷重下での疲労寿命を評価する方法が「マイナー則(線形累積損傷則)」です。

この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。演習問題を含む詳細は動画をご覧ください。

1. マイナー則とは

マイナー則は「各応力振幅による疲労損傷を累積し、合計が1以上になると破断する」という考え方です。S-N曲線から各応力振幅の破断回数 N を読み取り、実際に生じた回数 n との比を足し合わせて疲労損傷 D を求めます。D が 1 に達した時点で疲労破断と判断します。

  • 疲労損傷 D = na/Na + nb/Nb + …(n:実際の繰り返し回数、N:S-N曲線から求めた破断回数)
  • D ≥ 1 → 破断:異なる応力振幅が混在する変動荷重下での疲労寿命評価に活用できる。
「マイナー則」のスライド。左:応力振幅σbとσaが時系列で生じるグラフ(σbがna回、σaがnb回)。右:S-N曲線グラフ。疲労損傷の式「D = na/Na + nb/Nb ≥ 1 → 破断」が示されている。
マイナー則の基本式。各応力振幅の「生じた回数 / 破断回数」を足して疲労損傷 D を求め、D ≥ 1 で破断と判断する。

2. 修正マイナー則

通常のS-N曲線には疲労限度があり、疲労限度以下の応力振幅の破断回数は無限大(N = ∞)となるため、その項の疲労損傷はゼロになります。しかし、有限寿命設計では疲労限度以下の小さい応力による損傷も考慮した方が実際の寿命に近く、また安全側の評価になります。

そこでS-N曲線を疲労限度以下の領域にも直線で延長し、疲労限度以下の損傷も計算できるようにしたものが「修正マイナー則」です。有限寿命設計ではこの修正マイナー則が広く用いられます。

「マイナー則の注意点(修正マイナー則)」のスライド。左:3種類の応力振幅σa・σb・σcの時系列グラフ。右:S-N曲線グラフ。疲労限度以下にS-N曲線を延長した修正マイナー則が示されており、疲労損傷の式「D = na/Na + nb/Nb + nc/Nc」が記されている。
修正マイナー則。S-N曲線を疲労限度以下に延長することで、疲労限度以下の小さい応力振幅による損傷も考慮できる。

まとめ

「まとめ」スライド。①応力振幅が変化するときの疲労寿命は「マイナー則」を用いて評価する。色々な大きさの負荷による疲労損傷が累積して限界に達すると疲労破壊するという説。線形累積損傷則や線形被害則と呼ぶこともある。②疲労損傷の計算では、全ての応力振幅についての「生じる回数/その応力振幅の破断回数」を足し、1に達すると破断と判断。③有限寿命設計では、疲労限度以下の応力による損傷も考慮できる修正マイナー則を用いることが多い。
マイナー則のまとめ。定義・疲労損傷の計算方法・修正マイナー則。
  • 応力振幅が変化するときの疲労寿命は「マイナー則」(線形累積損傷則)を用いて評価する。色々な大きさの負荷による疲労損傷が累積して限界に達すると疲労破壊するという考え方。
  • 疲労損傷 D = Σ(ni/Ni) を計算し、D ≥ 1 で破断と判断する(ni:実際の繰り返し回数、Ni:S-N曲線から求めた破断回数)。
  • 有限寿命設計では、S-N曲線を疲労限度以下に延長して疲労限度以下の損傷も考慮できる「修正マイナー則」を用いることが多い。

より詳細な説明や演習問題をYouTube動画で紹介しています。ぜひご覧ください。

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