降伏曲面、移動硬化、等方硬化【材料力学用語辞典】
- 材料力学を勉強している人、材料力学を使っている人向け
- 材料力学に出てくる専門用語を理解しよう!
材料力学用語辞典では、材料力学で出てくる専門用語を分かりやすく紹介しています。今回の用語は「降伏曲面、移動硬化、等方硬化」です。
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降伏曲面とは

材料が降伏するかどうかは、応力の状態によって決まります。1軸引張では降伏応力と比較するだけですが、複雑な多軸応力状態では3つの主応力(σ1、σ2、σ3)すべてを考慮する必要があります。
3つの主応力を3軸にとる空間を主応力空間と呼びます。この空間において、材料が降伏する条件を表す曲面が降伏曲面です。ミーゼスの降伏条件では、降伏曲面は主応力空間において円柱形となり、円柱の中心軸は静水圧を表すσ1=σ2=σ3の直線です。応力状態が曲面の内側にあれば弾性変形、曲面に到達したときに材料が降伏します。

降伏曲面は、π平面(3軸に等距離な平面)やσ1-σ2平面などに写像して2次元で扱われることが多く、ミーゼスの降伏条件は円や楕円として表されます。
移動硬化則と等方硬化則

材料が降伏すると塑性変形が進み、降伏曲面が変化します。この変化のモデルを硬化則と呼び、代表的なものに移動硬化則と等方硬化則があります。
移動硬化則は、降伏曲面の中心が移動するモデルです。弾性変形の領域の大きさは変わらず、曲面全体が応力空間内を移動します。背応力(バウシンガー効果の原因となる内部応力)の影響を考慮できます。
等方硬化則は、降伏曲面の半径が増加するモデルです。塑性変形が進むほど弾性変形の領域が広がります。背応力の影響は考慮されません。
1方向の単調な負荷では両者の計算結果に差はありませんが、繰り返し負荷では計算結果が大きく異なります。そのため、繰り返し変形を扱う弾塑性解析では、硬化則の選択が重要になります。
まとめ

- 3つの主応力を3軸にとる主応力空間において、材料が降伏する条件を表す曲面が降伏曲面。ミーゼスの降伏条件では円柱形となる。
- 降伏曲面は、π平面やσ1-σ2平面などに写像して2次元で扱われることが多い。
- 材料が降伏すると降伏曲面が変化する。中心が移動するモデルを移動硬化則、半径が変化するモデルを等方硬化則という。1方向の負荷では差がないが、繰り返し負荷の計算結果は硬化則によって大きく異なる。
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