垂直ひずみとせん断ひずみ【材料力学用語辞典】
- 材料力学を勉強している人、材料力学を使っている人向け
- 材料力学に出てくる専門用語を理解しよう!
材料力学用語辞典では、材料力学で出てくる専門用語を分かりやすく紹介しています。今回の用語は「垂直ひずみとせん断ひずみ」です。
この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。
垂直ひずみとせん断ひずみとは

ひずみには向きがあり、大きく「垂直ひずみ」と「せん断ひずみ」の2種類に分類されます。
垂直ひずみ(記号:ε、読み:イプシロン)は、微小な領域が面に垂直な方向(引き伸ばされる・押しつぶされる方向)に生じるひずみです。棒を引張ると荷重方向に伸び、垂直ひずみが生じます。このとき「ポアソン比」のところで学んだように、荷重と直交する2方向にも垂直ひずみが発生します。引張方向のひずみはプラス(伸びる)、直交方向のひずみはマイナス(縮む)の符号になります。つまり、荷重によって1方向に垂直ひずみが生じると、直交する2方向にも垂直ひずみが生じるのが垂直ひずみの特徴です。
せん断ひずみ(記号:γ、読み:ガンマ)は、微小な領域が平行四辺形に変形するときのひずみです。棒に横方向の荷重が作用して棒全体がずれるように変形するとき、内部の微小領域にもそのずれに対応するひずみが生じます。せん断ひずみは垂直ひずみとは異なり、他の方向のひずみに影響を与えないのが特徴です。垂直ひずみでは直交方向にひずみが波及しますが、せん断ひずみではその方向のひずみのみ生じます。
3次元問題でのひずみの種類

xyz座標系で3次元的にひずみを考えると、垂直ひずみとせん断ひずみはそれぞれ3種類ずつ、合計6種類になります。
垂直ひずみは、x方向のεx・y方向のεy・z方向のεzの3種類です。引張・圧縮・曲げなどの変形で生じます。引張のときはその方向のひずみが正、直交2方向のひずみが負になります。圧縮のときは符号が逆になります。
せん断ひずみは、xy平面内のγxy・yz平面内のγyz・zx平面内のγzxの3種類です。せん断荷重やねじりの変形で生じます。せん断やねじりの変形では垂直ひずみは生じず、該当方向のせん断ひずみのみが発生します。
実際の構造物では複数の変形が組み合わさることが多く、6種類のひずみが同時に生じる場合もあります。
まとめ

- ひずみには垂直ひずみ(εx・εy・εz)とせん断ひずみ(γxy・γyz・γzx)があり、3次元問題では計6種類のひずみが現れる。
- 垂直ひずみは引張・圧縮・曲げで生じ、せん断ひずみはせん断・ねじりで生じる。
- 1方向に垂直ひずみが生じると直交方向にも垂直ひずみが生じる(ポアソン効果)。一方、せん断ひずみは他方向に影響しない。
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