疲労限度設計と有限寿命設計【材料力学用語辞典】
zairiki
生活に役立つ材料力学
材料力学用語辞典では、材料力学で出てくる専門用語を分かりやすく紹介しています。今回の用語は「座屈」です。
この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。

座屈とは、部材に荷重をかけていくと急に異なる変形が生じる現象です。例えば、細長い柱に圧縮荷重をかけていくと、はじめは圧縮変形だけですが、ある荷重(座屈荷重)に達すると突然大きく横に曲がります。ものさしを圧縮するとビヨンビヨンと曲がる変形です。この変形が代表的な座屈変形です。
座屈は、変形が急に変わるため予測が難しく、破壊の原因になりやすいです。圧縮荷重を受ける細長い構造物では、座屈に対する検討が不可欠です。

座屈の代表的な種類として分岐座屈と飛び移り座屈があります。分岐座屈は、荷重-変位関係が分岐点で別の関係に移行する座屈で、圧縮荷重を受ける柱が曲げ変形へ移行するのが典型例です。飛び移り座屈は、荷重-変位関係に極値を持つ部材で生じ、荷重が極値を超えると急に大きな変位状態へ「飛び移る」現象です。
座屈を防止する工夫は身の回りに様々見られます。クレーンが重い物を運ぶ時、物を持ち上げるのではなくて上から釣ることで、圧縮荷重を避けて座屈を防ぎます。自転車のホイールはスポークに張力(プリテンション)を持たせることで座屈を防ぎます。一方、座屈を活用する例もあります。一斗缶の様な缶の蓋は飛び移り座屈を利用した仕組みで、指で押すと凸状から凹状に急反転して開閉できます。

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