材料力学用語辞典

残留応力【材料力学用語辞典】

zairiki
材料力学用語辞典
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  • 材料力学に出てくる専門用語を理解しよう!

材料力学用語辞典では、材料力学で出てくる専門用語を分かりやすく紹介しています。今回の用語は「残留応力」です。

この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。

残留応力とは

「弾塑性変形の応力分布」と題したスライド。右側に荷重を取り除いた後も変形が残った片持ち梁が示され、左側に根本断面の残留応力分布が示されている。上半分に引張(右向き矢印)・下半分に圧縮(左向き矢印)の応力が混在しており、「残留応力」と吹き出しでラベルが付いている。
弾塑性変形した片持ち梁の荷重除去後。形状が元に戻らず、断面に残留応力残る。

残留応力とは、外力を除いた後も部材の内部に残る応力のことです。弾性変形の場合は荷重を取り除くと応力も消えて元の状態に戻りますが、弾塑性変形の場合は異なります。荷重をかけて塑性変形が生じたときの応力分布と、荷重を取り除いたときに生じる逆向きの弾性変形の応力分布が完全には打ち消し合わず、荷重除去後も応力が残ります。

残留応力が残るとき、部材の形状も元には戻らずに永久変形が残ります。外力がない状態では、部材内に引張と圧縮の残留応力があり、残留応力同士で力が釣り合います。

残留応力の特徴と活用例・課題

「残留応力の特徴」と題したスライド。3つの箇条書きで、・塑性変形などの非線形な変形によって生じる、・外力がないとき残留応力同士で力が釣り合う、・圧縮の残留応力が有ると強度が大きくなり引張の残留応力が有ると強度が小さくなる(特に高サイクル疲労強度に影響大)、が青字で記載されている。
残留応力の3つの特徴。圧縮の残留応力は強度向上、引張の残留応力は強度低下につながり、特に高サイクル疲労強度への影響が大きい。

残留応力の重要な特徴として、圧縮の残留応力があると強度が大きくなり、引張の残留応力があると強度が小さくなるという点があります。これは残留応力によって平均応力が変わるためで、特に高サイクル疲労強度への影響が大きいです。

物を溶接するとき、溶接部が周囲よりも高温の状態で固まるので、温度が低下すると溶接部に引張の残留応力が生じて強度低下が課題になります。一方、残留応力を活用する事例もあります。強化ガラスは、表面を急冷することで表面に圧縮の残留応力を生じさせて高強度化します。また、ショットピーニングという方法では、金属などの表面に硬い球をぶつけて塑性変形させることで、圧縮の残留応力を生じさせて高強度化します。

まとめ

「まとめ」と題したスライド。①塑性変形などの非線形な変形によって外力を除荷しても部材の内部に残る応力が「残留応力」、②外力がないとき残留応力同士で力が釣り合う、③圧縮の残留応力は強度を大きく引張の残留応力は強度を小さくする(特に高サイクル疲労に影響大)、④溶接部などでは製造時に生じる引張応力が課題・強化ガラスなどでは表面に圧縮の残留応力を与えることで強度を大きくして割れを防止する、の4点が赤枠なしで記載されている。
残留応力の定義・特徴・課題と活用例のまとめ。
  • 塑性変形などの非線形な変形によって、外力を除荷しても部材の内部に残る応力が「残留応力」
  • 外力がないとき、残留応力同士で力が釣り合う
  • 圧縮の残留応力は強度を大きく引張の残留応力は強度を小さくする(特に高サイクル疲労に影響大)。
  • 溶接部などでは製造時に生じる引張残留応力が課題。強化ガラスなどでは表面に圧縮の残留応力を与えることで強度を大きくして割れを防止する。

YouTube動画でより詳細に説明しています。ぜひご覧ください。

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