モールの応力円とは?複数の応力が生じるときの最大応力や最小応力を知ろう!

zairiki
一歩踏み込む材料力学の教室【中級編】
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同じ部材に同じ荷重が作用していても、評価する仮想断面の向きによって垂直応力とせん断応力の大きさは変化します。「モールの応力円」は、この角度と応力の関係を円形のグラフで可視化したもので、最大・最小応力を把握したり、特定方向の垂直応力やせん断応力を求めるために広く使われています。

この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。演習問題を含む詳細は動画をご覧ください。

1. モールの応力円とは

引張力が作用する棒の内部で、仮想断面の角度θを0°から180°まで変化させると、各角度における垂直応力(σ₀cos²θ)とせん断応力(−σ₀cosθsinθ)の値が変わります。この(垂直応力、せん断応力)の組み合わせを横軸・縦軸にプロットすると、軌跡が円形になります。この円を「モールの応力円」と言います。

モールの応力円を使うと、ある応力状態における最大・最小の垂直応力とせん断応力を視覚的に読み取ることができます。また、垂直応力が最大・最小になるときにせん断応力が0になることも理解できます。

「角度と応力の関係」のスライド。左:引張力が作用する棒と仮想断面の角度θの図。垂直応力σ₀cos²θ・せん断応力−σ₀cosθsinθの表(θ=180°のときそれぞれσ₀・0)。右:横軸が垂直応力・縦軸がせん断応力のグラフに描かれた赤い円(「モールの応力円」と表示)。
仮想断面の角度θを0°〜180°まで変化させたときの垂直応力とせん断応力の軌跡が円(モールの応力円)になる。

2. モールの応力円の描き方

モールの応力円は、次の3ステップで描くことができます。

基準面(θ = 0°)での垂直応力とせん断応力を、グラフにプロットする。
基準面と90°の面での垂直応力とせん断応力を、グラフにプロットする。
プロットした2点を直径とする円を描く。これがモールの応力円。

モールの応力円では、仮想断面の角度が180°で一周するため、90°異なる2つの面は円上でちょうど半周分離れた点(直径の両端)に対応します。そのため、2点さえ分かれば円を描くことができます。

「モールの応力円の描き方」のスライド。左:①基準面の垂直応力とせん断応力をプロット、②基準面と90°の面の垂直応力とせん断応力をプロット、③2点を直径とする円がモールの応力円、の3ステップを記載。右:横軸(垂直応力)・縦軸(せん断応力)のグラフ上の赤い円と、直径の両端を示す2つの赤い点。
モールの応力円の描き方。①基準面をプロット→②90°面をプロット→③2点を直径とする円を描く、の3ステップ。

まとめ

まとめ。モールの応力円で応力状態を視覚化し、最大・最小応力を直感的に把握できる。
  • 仮想断面の角度が変わると垂直応力とせん断応力の大きさも変わる
  • 角度θを0°〜180°まで変化させたときの(垂直応力、せん断応力)の軌跡が円になる。これをモールの応力円という。
  • 描き方:①基準面をプロット → ②基準面と90°の面をプロット → ③2点を直径とする円を描く。
  • モールの応力円から、最大・最小の垂直応力とせん断応力を視覚的に読み取ることができる。

より詳細な説明や演習問題をYouTube動画で紹介しています。ぜひご覧ください。

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