CG作成ソフトBlenderを使って有限要素法(FEM)のための3次元形状モデルを作成しよう!

zairiki
自宅で無料で使える有限要素法(FEM)
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今回は、無料の3次元CGソフト Blender を使って、有限要素法(FEM)用の3次元形状モデルを作成する手順を紹介します。フリーのFEMソフトPrePoMaxは計算条件の設定や計算結果の確認などはできますが、形状モデルを作成する機能はありません。形状データは別のソフトで用意する必要があるので、無料で使えるBlenderを活用する方法を紹介します。

この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。詳細は動画をご覧ください。

1. Blenderを使う理由

PrePoMax(Calculix)には形状モデルを作る機能がなく、形状データは設計用のCADソフトで作成するのが一般的です。しかし、本格的なCADソフトは高価で、個人での使用は難しいです。そこで今回は、無料で使える3次元CGソフト Blenderを使って形状モデルを作成します。CAD用ソフトではありませんが、3次元形状を作成してFEM解析に使える形式で形状データをエクスポートできます。

2. 今回の例題

今回は2種類の形状を作成します。例題① は 100 mm × 10 mm × 10 mm のシンプルな直方体の梁です。例題② は下部に 10 mm 突き出た部分があり、例題①よりやや複雑な形状です。この2種類を通じて、Blenderでの基本操作を習得できます。

2種類の例題形状:例題①は100×10×10mmの単純な直方体の梁、例題②は下部に10mm突き出た突起がある複雑形状
今回の例題。例題①は単純な直方体の梁(100×10×10 mm)。例題②は下部に 10 mm 突き出た部分がある、やや複雑な形状。

3. 単位の設定(ミリメーター)

Blenderのデフォルトの長さ単位はメートルです。今回のFEM解析で使うミリメーター単位系で形状を作るため、最初に単位を変更します。プロパティパネルのシーン(カメラ)アイコンを選択し、「単位」→「長さ」をミリメーターに変更します。これにより以降の数値入力がmmとして扱われます。

Blenderの単位設定画面:プロパティパネルのシーンアイコンから長さをメートルからミリメーターに変更する
Blenderの単位設定。シーンプロパティから「長さ」をミリメーターに変更する。この設定をしないと寸法がメートル単位で扱われてしまう。

4. 例題①:シンプルな直方体の梁モデルの作成

例題①ではシンプルな直方体の梁を作成します。「追加 → メッシュ → 立方体」で立方体を追加し、s キーでスケール変更して目的の寸法(100×10×10 mm)に調整します。x・y・z 方向を個別に指定する場合は sx・sy・sz と入力します。形状が完成したら、「ファイル → エクスポート → Stl (.stl)」 でSTL形式で保存します。このSTLファイルをPrePoMaxにインポートするとFEM解析で使用できます。詳細な手順はYoutube動画をご覧ください。

BlenderのSTLエクスポート操作:ファイル→エクスポート→Stl(.stl)を選択して保存先を指定する
例題①完成後のSTLエクスポート。「ファイル → エクスポート → Stl (.stl)」を選択し、保存先を指定して保存する。PrePoMaxはこのSTLファイルをインポートしてFEM解析に使用できる。

5. 例題②:突起のある放熱板モデルの作成

例題②では突起のある放熱板の形状を作ります。基本の直方体を作成後、編集モードに切り替えて「ループカット」ツールを使います。分割したい方向にマウスを合わせてクリックし、左下のメニューで分割数に 9 を入力します。これで 10 mm 間隔の 10 分割になり、突き出させたい 10 mm 分の面だけを選択できるようになります。

Blenderのループカット操作:分割数に9を入力して10mm間隔の10分割を作成し、突き出させたい面を選択できるようにする
ループカットで分割数 9 を入力し、1つ 10 mm で 10 分割する。これで飛び出させたい箇所の面だけを選択できるようになる。

ループカットで分割した後、突き出させたい2つの面を選択します(Shift キーを押しながら複数選択)。「押し出し」を実行すると黄色の「+」マークが現れるので、ドラッグして押し出します。左下のパラメーターパネルで「Z に 10 mm」を入力すると 10 mm 押し出せます。これで下部に 10 mm 突き出た突起のある形状が完成します。詳細な手順はYoutube動画をご覧ください。

Blenderの押し出し操作:選択した2つの面をZ方向に10mm押し出し(Zに10mmと入力)して突起形状を作成する
押し出し操作でZ方向に 10 mm 押し出す。左下のパラメーターパネルで「Z = 10 mm」を入力することで寸法を指定できる。

まとめ

まとめ。PrePoMaxは形状モデルを作れないため、Blenderなどの外部ソフトで形状を準備する必要がある。
  • PrePoMax(Calculix)でFEM計算をするとき、形状モデルは別のソフトで作成する必要がある。設計用CADソフトのほか、無料のCGソフト Blender でも作成できる。
  • Blenderで形状を作成したら、STL形式でエクスポートしてPrePoMaxにインポートする。単位は最初にミリメーターに変更する。
  • シンプルな形状は「立方体を追加 → s キーでスケール変更(sx / sy / sz で方向指定)」で作成できる。
  • 突起のある形状は、ループカットで分割線を入れて面を細分化した後、押し出し(Extrude)操作で突起部分を作成する。

このチャンネルでは、材料力学を学んだり生活に役立てるための様々なコンテンツを用意しています。Youtubeではさらに詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

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