非線形応力解析とは?有限要素法で扱う様々な非線形の現象です!

zairiki
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有限要素法(FEM)の応力解析は、線形問題非線形問題に大きく分けられます。実際の現象の多くは非線形ですが、非線形問題は計算時間がかかり扱いが難しいため、解析目的に合わせて適切に対応することが重要です。

この記事はYoutube動画で紹介した内容の概要です。演習問題を含む詳細は動画をご覧ください。

1. 線形と非線形

一般的な応力解析のFEMでは荷重ベクトル{f}・全体剛性マトリクス[K]・変位ベクトル{u}の関係式を解くことで変形を求めます。線形問題と非線形問題では、この[K]の扱いが異なります。

  • 線形問題:荷重と変位の関係が線形で、全体剛性マトリクス[K]は変化しない。連立方程式を一度だけ解けばよいため計算が速い。
  • 非線形問題:荷重と変位の関係が非線形で、[K]が条件毎に変化する。連立方程式を条件毎に解き直す反復計算が必要になり、計算時間が大幅に増える。途中で収束しないこともある。
「線形と非線形」の比較スライド。左(線形問題):{f}=[K]{u}の式と荷重-変位グラフ(直線、点2個)。吹き出し「求めるのは一度だけ」。右(非線形問題):同じ式と荷重-変位グラフ(曲線、複数の計算点)。吹き出し「条件毎に求め直す」。
線形問題は全体剛性マトリクス[K]を一度だけ求めれば解けるが、非線形問題は条件毎に[K]を求め直す反復計算が必要になる。

2. 非線形の種類

応力解析で扱う非線形には、大きく3種類があります。

  • 材料の非線形:材料の応力とひずみの関係が非線形なもの。塑性変形(降伏後の永久変形)、超弾性変形(ゴムなど大変形でも元に戻る変形)、クリープ変形(応力一定でもひずみが増大する現象)などがある。
  • 幾何学的な非線形:変形の大きさによって荷重と変位の関係が変わるもの。大変形(変形が大きくなると剛性が変化)や座屈(荷重が限界を超えると急に異なる変形が生じる)などがある。
  • 境界条件の非線形:荷重条件や拘束条件が変化するもの。接触(変形に伴い接触範囲が変わる)や剥離(界面が剥がれることで変形状態が変わる)などがある。
「非線形応力解析」のスライド。■非線形の種類として「材料の非線形」「幾何学的な非線形」「境界条件の非線形」の3種類が箇条書きで示されている。
応力解析における非線形の3種類。材料・幾何学・境界条件のいずれかが非線形になると、非線形問題として扱う必要がある。

まとめ

非線形応力解析のまとめ。3種類の非線形とその具体例、および非線形解析を行う際の注意点。
  • FEMの非線形問題では全体剛性マトリクス[K]が条件毎に変化するため反復計算が必要。線形問題より計算時間が大幅に増え、収束しないこともある。
  • 非線形応力解析の種類として、材料の非線形(塑性・超弾性・クリープ)、幾何学的非線形(大変形・座屈)、境界条件の非線形(接触・剥離)がある。
  • 非線形解析は計算条件の設定・結果の評価も難しい。いきなり複数の非線形を組み合わせるより、段階的に非線形条件を追加していく方が問題解決が早いことが多い。

より詳細な説明や演習問題をYouTube動画で解説しています。ぜひご覧ください。

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